音を防ぐ機能を持つ防音材は、音の種類に応じた方法がある

騒音は快適な日々の生活を阻害します。音を吸収する、遮るなどの方法があり、防音材には用途に応じて様々な種類があります。音が出ないように音源対策をする方法もありますが、できない場合には防音材を利用します。
生活音をはじめ日々さまざまな音を聞きます。不快でなければ良いのですが苦痛に感じれば騒音ということになります。対処方法としては、防音効果のある素材を取り付ける方法があります。騒音を軽減させる方法は大きく分けますと吸音と遮音になります。吸音材の代表的な素材はウレタンスポンジ、遮音材では石膏ボードや遮音シートなどです。それぞれ施工方法も異なります。

防音効果のある素材と特徴について

防音材

騒音を少しでも小さくしたい場合に利用するのが吸音材です。音を吸収して抑制します。利用されるのは小さな穴が開いた多孔質の吸音材で、ウールやスポンジなどが代表的です。価格は比較的安く重量も軽いという特徴があるのでコストをかけずに簡易的に防音をするために有効な材質です。そして、音が漏れないようにするためには遮音材を用います。音を遮り跳ね返すことで防音できます。石膏や遮音シートがあり材質の密度が高いのが特徴で、コンクリートなども対象となりますが重量が重くコストも高いので騒音に応じて利用すべきです。

また揺れなどによる音をなくしたい場合には、防振材や制振材を利用します。プラスチックやゴムなど比較的柔らかい素材を利用します。軽く扱いやすいので、床はもちろん天井や壁などに取り付けることができますし、音源が機械のような場合には、直接貼り付けて音を静かにすることも可能です。騒音も振動もあるような場合や、個体を通じて生じる騒音に関しては、防音や制振効果のある材質を張り付けるだけでは完全な対策ができない場合もあるので、専門家の指示に従います。

素材別に気を付けなくてはならないことは、吸音材の場合は音を吸収するために空気層が設けられていますが、湿度により空気層が湿気を吸収し防音効果が下がるので湿度を調整する必要があります。また、遮音材は音を跳ね返すので、室内で音が共鳴することもあるので防振剤に利用するプラスチックなどは床などに設置すると歩行がしにくくなるなどの問題もあり、設置場所や素材選びを慎重にしなければなりません。

音の種類に応じた防音方法と防音材について

防音材

音は、空気内を流れるケースと個体に当たりその中で伝わるケースの2種類があります。空気を流れる場合は、例えば救急車やパトカーなどをイメージしてください。近くで大きく聞こえますが、遠くになると小さくなるのが特徴です。しかし、個体内を伝わった場合、その個体の構造自体によりますが、伝搬経路が複雑で小さくする制御が難しいです。防音はそれらを防ぐことです。

空気及び個体で伝わる音に対してそれぞれ2種類の方法があります。空気に対しては、吸収する方法と遮断する方法、個体については振動を防ぐ方法と振動を減衰する方法があります。それぞれの材質は、空気を伝わった音を吸収することにより防ぐ材質を吸音材と呼び、遮る材質を遮音材、個体を伝わった音の振動を防ぐ材質を制振剤と呼び、振動を減衰させる材質を防振材と呼びます。

防音方法は以上のような方法ですが、音を吸うか遮るかという大きく2つの方法に大別されます。単一の方法や材質を利用するのでなく、組み合わせて利用することで防音の効果がより高くなるケースもあります。個体からの音よりも空気内を伝わる音の方が日々の生活の中で良く経験する騒音です。吸音材に用いる素材は多種多様です。

材質によっては健康を阻害するものもありますので注意が必要です。また配置する箇所によっては、日常生活をする上で支障をきたす場合もありますので、同時に配慮する必要があります。材質や工法によりコストも大きく変わりますので、施工前に細かい見積りを業者から得て検討しましょう。

吸音材は反響音を軽減させるためいくつかの種類がある

防音材

騒音を防ぐ吸音材は空気の振動を熱エネルギーに変換して音を小さくします。反響音や残響時間を軽減するので防音に欠かせない材質です。音を吸収するしくみは様々ですので、いくつかの種類に分けられます。ひとつは、多孔質型吸音材と呼ばれるものです。これは、素材に細かな穴が開いており、穴に音が入り摩擦や振動が生じ、熱エネルギーに変換するものです。

一般的には、グラスウールやウレタンスポンジ、フェルトなどがあります。グラスウールは吸音効果が高く不燃素材なので、あらゆる場所で利用されています。軽くて施工することが容易なことも活用範囲が広い証拠です。もう一つは共鳴器型吸音材と呼ばれ、空気を振動させて摩擦熱によって音のエネルギーを小さくする共鳴を利用したものです。

代表的なものはパンチングメタルなどです。壁と吸音材の間に空気層があり、吸音する周波数を変化させて防音するという仕組みです。音を吸いこむ方式なので、密閉度が大切になりますし、音の種類や周波数、取り付け位置などを考慮する必要があります。軽い素材ならば、床に敷き詰めることも可能ですし、壁に貼り付けることも可能です。

コストは比較的安く、一時的に防音をしたいときには、ホームセンターなどで材料を購入してご自身で取り付けることも可能です。防音材はあくまでも音を防ぐ方法なので、音源となるものから音がでないように対処する検討も必要です。専門業者に相談して、少しでも防音効果があるように相談して対処すべきです。

遮音材と用途別の防音材の選択方法

防音材

遮音材は空気で伝わる騒音を遮断する素材のことです。音を跳ね返すことで騒音をなくすので密度が高く質量があればあるほど遮音効果は上がります。代表的な素材としては鉛などの金属やコンクリート、一部樹脂やゴムなどを用いることが多いです。注意しなければならないことは、遮音性を高めすぎると音が共鳴したり反響しすぎたりすることによって音が聞きにくくなることや、場合によっては耳や頭に不調が現われることもあることです。

従って、調音材などを利用してより良い環境にすることが必要になります。防音材はあらゆる素材がありますが用途に応じて適切な素材を選択したり、組み合わせを考慮したりしなければなりません。

ご自宅やオフィス、工場など環境に応じた防音材があるので工夫が必要です。ご自宅の床などにはゴムの遮音マットが良く遮音はもちろん防振効果も高いです。壁や天井には貼るだけで済むガラスクロスなどが有効です。遮音材と吸音材を組み合わせるのも効果的です。オフィスでは、仕事に集中できる環境を整えることが大切な要素なので、ブースタイプがお勧めとなります。商談スペースなどがある場合には、パーティションタイプがよろしいです。

レイアウトに応じた設置をすることができます。工場などの機械の騒音に対しては、不燃性や高度な遮音性能が求められます。特に気を付けなければならないことはご近所に迷惑をかけることを防ぐことです。機械にアルミなどを直接まいて騒音をなくすように対処します。工場によっては防音効果を期待することができない場合もありますので、ヘッドフォンを利用するなどの工夫も必要です。

まとめ

防音材

騒音対策といっても、簡単に防音材を貼ったり敷いたりするだけでは効果がでないこともあります。常に騒音を聞いていますとストレスがたまり健康状態を悪化させることになりますので、専門業者に依頼をして、適切な防音処置をしてもらうことが大切です。また、防音材に利用するさまざまな材質により価格差がありますし施工の難易度に応じて工賃も変化しますので、業者に防音対策を依頼する際には、多数の業者から比較見積もりを入手するなど事前の検討が必要です。